「休日」の考え方

休む時はみんなで休む

日本は10連休ですね。私の周囲は会社員の人が多いので、10連休を連休として過ごしている人が多いようですが、サービス業の人は休めない!と文句が出ているという記事も読みました。サービス業で子供を持つ人は預ける先が休みなので困るとか、いろいろ。

やっぱり日本はまだ働き方改革の道半ばというか、まだまだ遠いなぁと思いました。

歴史的な10連休なのに、どこへ行く?何する?という話題もあるけれど、困っている人がいるのにどうするんだ!こういう時こそ勉強しなくてどうする!みたいな眉間にしわ寄せた感じの記事も多くて(記事を書く人が読んでほしくてそういう記事であおってるのかもしれませんが)。

休日が多くても生産性が高いと言われているドイツに来て数週間。もしドイツに10連休があったらどうなるかな、と考えてみました。

お店は全部、休み。

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もう、くっきり、はっきり、しています。絶対休みます。ましてや国の時代が変わる、天皇皇位継承をするなんていう歴史的一大事な祝日なら、間違いなく全部休みです。まぁ、一部のビアホールとかチェーンのカフェは短縮営業はするかもしれません。でも休むところもたくさんあります。ショッピング系、スーパーマーケット系、ドラッグストア系、携帯ショップもパン屋も美容室も間違いなく休みです。

こうなれば「サービス業だから休めない。どうしてくれる!」とか「子供を預けるのに…」とかの問題も、あまり起きないのでは、と思うんですよね...。

さすがに交通機関は動いていますが。お店やっていないので結構公園でゆっくりするとか健康的な時間の過ごし方をします(笑)。

 

 日曜日にトラブル発生

さて、実は日曜日の今日、そのドイツらしさに影響を受けることになりました。

私はホテルでなくサービスアパートメント、というカテゴリのところに今住んでいます。家具とかWiFiとか週に1回の掃除とか日中の荷物受取りとかのサービスはついています。このアパートメントのレセプションも土日は無人です。土日に到着する場合は入り口の自動チェックイン機でチェックインします。私は失敗したけど… (顛末は下の投稿)

ayakotantan.hatenablog.com

何かあったときの緊急連絡の電話番号は、一応貼りだしてあります。もしもの時はここに連絡ください、と。その横には薬局や医者への緊急連絡先などの情報もあって、いちいちスタッフを通さなくても良いようにもしてある。

今朝。

なぜかトイレの水が、流した後止まらなくなったんです。こちらのトイレのフラッシュボタンって四角いボタンが2つ大きいのと小さいのと並んでいて、こういうのってたまに下の部分押した後戻らなくなることがあって、上の方を押すと戻ったりするのですが、それも効かない。いわゆる「ばかになっちゃった」状態になっていて、つまりは2度とフラッシュボタンが押せないんですね。押してもスカッってなっちゃう。で、ずっと少量の水がチョロチョロと流れ続けている状態。つまってはいないから、溢れはしないんですが。

さすがにトイレが使えないのは緊急事態なので、緊急連絡先に電話しました。

スタッフの女性が(きっと持ち回りかなんかで今日の担当だったんだろうな…という感じ)事情を聞いたうえで、対応できる人が手配できるか調べてみるけれど2-3時間かかるかもしれない、また連絡する、と言ってくれました。日曜日なので誰も建物の中にはいないのでどうしても時間がかかると。

想定していたので(対応すると言ってくれただけでも良しぐらいの期待値)、部屋で待ってたところ電話が。

「ごめんなさい。どうしても今日は誰も修理工が行けないんです。」

やっぱり…。日本じゃありえない?かもしれないけれど、結構そんなもの、と思っているので特に意外でもなく。

「オプションはあります。これからどこかの部屋が空いているか探して、そこに移ってもらうということもできますけど、移動できる状態にあります?」

「今晩だけってことですか」

「わかりません。今晩だけかもしれないし、今後ずっと移るということになるかもしれないし」

もうすっかり生活始めてしまっているので、このすべてを荷造りして他の部屋に移る、はちょっと考えたくないところ。

「もしくは、今日だけ地下1階の共有スペースにあるトイレを使ってもらって、月曜日の朝早くにすぐ修理に向かうというのはどうですか」

建物の構造上、私の部屋から地下1階の共有スペースには直行のエレベーターでは行けず、どこかで乗り換えなくてはいけないのですが、これはもうこの選択肢しかありません。

すぐに新しい部屋を用意しろ!荷物を全部運ぶなんてありえない!月曜日修理したらこのままの部屋にいられるようにしろ!

って文句言うっていうやり方もあるかもしれないですが...。普段いろいろ良くしてくれているスタッフにそんなこと言うのも気分悪くなるだけなので、この選択肢を選びました。

「ドイツの日曜日がこうだって、もう私もわかっているから」

と言ったらスタッフさんは電話の向こうで苦笑しながら「そうなんです。ごめんなさい。とにかく明日の朝早くに行かせますから」と言ってました。

 

やっぱり日本はおもてなし文化が行き過ぎてしまって、それに慣れた消費者のサービスへの期待値が上がりすぎてしまっているのだと思います。過剰サービスを過剰サービスと感じなくなってる。これって、裏を返して自分が提供側になるときは(会社の仕事とかでは)必要以上のクオリティを求められるがゆえに長時間労働や休日返上から抜けられない悪循環。

日本だけで閉じていた時は良かったのかもしれないけれど、もう平成も終わるんだし、そろそろこういうところも国際化して良いのではと思います。休む時はみんなで休んだ方が、みんなの幸せ度も、そして生産性も、上がると思いますよ!